I.N.H

松本ノダさんの「勇気を出して」という作品が好きだったので作家買い。
ジュネットさんなのでものすごくエッチでしたね。
短編集で、読む方によって好き嫌いが分かれそうでしたが私は結構好きでした。


＊ストーリー
誰でも少なからず頭の中で妄想を繰り広げる。
鮫島もそうだった。毎日通学電車が同じのクラスメイト柿原に対して思いを抱き、妄想を巡らす。
「自分がもし、柿原を痴漢したら」「自分がもし・・・」


よかったです！
まぁジュネットさんですし、ストーリーはそんなにないんですがね。
この作品は短編で、
「もぅそぅで好きしてっ」
「ないしょの保健室」
「夢の双子ちゃん王国」
「エロい兎」
「挿入線異常ありすぎ」
「同じ穴の」
「ミッションちんぽッシブル」
「本日のミッション」
が収録されています。
「ミッションちんぽッシブル」と「本日のミッション」は登場人物同じですね。
ストーリーは「もぅそぅで好きしてっ」について書いています。

短編でさくさく読みやすかったです。
私が好きだったのは「エロい兎」と「同じ穴の」でしたね。
「エロい兎」はキャラクターがたまらなく好きでした。男子校のちょっと綺麗な男の子と、彼に恋する男の子の話。グダグダな感じも良かったし、最後まで読み終わったとき、こちらに妄想の余地を与えてくださってるのも良かったと思います。
「同じ穴の」はすきな男の子がいろんな人にまわされてるのを見てられない話。受けの男の子が色っぽくてすごく好きでした。

全体でアブノーマルプレイはなかったと思うんですがカップリングが変わってましたね。
「夢の双子ちゃん王国」は双子×バイトの先輩で、双子が攻めなのは珍しいかなぁと思いました。
「ミッションちんぽッシブル」と「本日のミッション」は５０くらいのおじさん×２０代。おじさんが結構しわとか胸毛とかあって読む方によっては好きじゃないかも・・・。

絵柄もすごく私好みでした。
筋肉とか、顔とか、毛とか(笑)
私は読んだあ後に満足しましたがやっぱりみんながみんなに受け入れられる作品じゃないかなぁとも思いました。

かわいいBLが読みたい、と思ったときに夏目かつらさんを思い出しました。
絵柄も話もキャラクターもぜんぶ可愛いかったです。

＊ストーリー
門倉は弟思いの元ヤン男子校生。
ある日、弟の真夏とはぐれてしまい探していると真夏はクラスの委員長の見城に保護されていた。しかし、門倉は彼を誘拐犯だと思って殴ってしまう。そして見城は殴ったことを言いふらさない代わりに「下僕になれ」と言い渡す。
次の日から見城はやたら門倉に付きまとってきて・・・・


高校生から後の約１０年を描いた物語です。
全四話+番外編とあとがき。
１０年を描くにはすこし短かった気もするし、薄い気もします。

物語は高校生の二人がギュッと仲良くなるところからスタートします。
優等生×不良の王道でした。
門倉くんめちゃくちゃ可愛いです。あと弟の真夏くん！最初女の子かと思ってたんですけど男の子で、物語の癒しです。

タイトルの「お前２番目」は「真夏が１番」という意味なんですよね。
弟思いで可愛い！それをわかってる見城もイケメン！ってかんじでキャラクターには王道ですが大満足でした。

ストーリーは「うーん」って感じ。
薄いし、ありがちなのに雰囲気は感動を狙ってるんですよね。これじゃあ感動はできないと思いました。
シリアスな展開があるのですが、これも使い古されてて「はいはい」と思ってしまいました。

絵柄は可愛かったです。
しかし、以前夏目かつらさんの作品を読んだときにも感じたのですが、横顔に違和感を感じます。
どうしても前回読んだものと比較してしまうのが良くないんでしょうか・・・。

可愛いけどどこか物足りない気分になりました。
夏目かつらさんの「千年恋狐」「愛玩ねこの誘惑」は好きだったのでジュネットさんで新刊が出れば読んでみようかと思います。

kindleで300だったので購入しました。
挿絵はないのですが表紙が結構好みの絵柄だったのでそれもあって購入しています。調べたら最近人気のBLアプリ「貴方日記」のイラスト担当の方でした。
男子高校生のかわいらしい物語でした。


＊ストーリー
蓮には幼馴染で恋人の和哉がいる。しかし、蓮が和哉の家に行くと「客」がいつもいる。蓮はそこで男に体を売っていた。
そんなある日、共通の友人柊（しゅう）を介して航樹と仲良くなる。以前からふと視線を感じたとき、そこには航樹がいた。
和哉との気持ちの悪い関係を続けながら航樹と仲良くなっていき・・・・


高校生のかわいい！をつめこんで少しドロドロにした感じの作品でした。

まず、蓮がかわいい！
「女顔」「素直」「一途」を詰め込んだBL受けの王道って感じでした。
「女顔」アウト！って方多いかと思うんですが、全然女々しかったりはなかったですね。コミックスじゃなくてノベルだからでしょうか？？
でも、しっかり「男」って感じでしたよ。普通の男子高生って感じでかわいらしかったです。
そんな彼が「体を売っている」っていうのが私的に最高のポイント！そういうの好きなんですよ～（笑）
体を売るまでのいきさつもすごく良かったです。

攻めの航樹くんは読んでいくうちに「えー！意外！」ってことがたくさんありました。
そういうキャラなのかもしれませんがちょっとうざい(-_-;)
読みながらイライラすることが度々ありました。蓮の反応も「今のはイライラしていいんじゃない？」って思ってたり…。

あと、思ったよりエッチなシーンが多かったです。
もっとさわやかな感じだと思ってたのでびっくりしました（笑）
でもエッチばっかりじゃなくストーリーにも「いい！」ってポイントがたくさんあってよかったです。
柊や和哉のキャラクターもよかったですね。
個人的に和哉の話が読みたい気もします。あったらいいなぁ・・・

スルスル読める読みやすい一冊でした。
王道のカップリングが好きな方にお勧めです。

初めて阿仁谷ユイジさんの本を読んだのはこれが最初でした。
Twitterで「阿仁谷ユイジの本がすごくいい！」とおすすめしていただいたのがきっかけでした。
本当は「ミクとネオ」が読みたかったんですがkindle版には無かったので「じゃあこれでいいか、」と購入したんですが、本当によかったです！！！
もう、悪いところが一切ない！！！



＊ストーリー
久保田は幼馴染の潟木とひょんなことから再会し、恋に落ちた。
潟木は音信不通だった十数年の間に着実に人の道を踏み外していた。
彼の背中に広がる牡丹の刺青。
潟木の上司の武藤の背中にはラナンキュラスの刺青。
そして狂い鮫の刺青を持つ埜上。
刺青を持つ男たちと久保田の物語



ストーリーが説明しにくい！！
とにかく読んで理解してほしい作品です。
刺青の男シリーズ３話＋書下ろしの「みんなの唄」
短編　「はるんこい」「ゆめのあんない」
でした。どれもすごく良かった！

まず、刺青の男シリーズについて。
話はすごく重かったです。こんなに重いBLはなかなかないですね。
胸を打つように痛いです。

読み始めはすごく軽いんですよ。
潟木君可愛い～って楽しく読み始めたのに気づいたら泣いてました。
読みながら、ストーリーの展開にドキドキしました。本を眺めることしかできない自分の無力感。読み手だから当然なのに、「私も何かできたら。」そんな風に思いました。

刺青の男シリーズ全三話を読んだ後「みんなの唄」を読むと涙が止まりません。
思い出すだけでつらいです。
じゃあ、つらいだけかっていうとそういうわけではないんです。最後の久保田のセリフがじーんとします。

つぎに「はるのこい」「ゆめのあんない」。
この二つもオムニバスでした。
刺青の男に載ってる短編がこれでよかった！って思えるような作品でした。
甘い甘いかわいいのに少し痛い感じで、それでも読んだ後に笑顔になれます。
刺青の男で大泣きしたあとのこれ！って感じです（笑）

この本、本当によかった！以外の言葉が出ないです。
万人受けはしないと思いますし、読んだ後の謎の感情がしんどかったりします。
でも私は読んだ後の１週間、すごく満足した気持ちで居られました。ただの一冊の漫画にしたら与えてくれたものが多かった気がします。

大槻ミゥさんの本が読みたい！！
そんな衝動に駆られて購入しました。
大槻ミゥさんの作品、そこまでたくさん知らないんですが結構好きです。


＊ストーリー
大学生の聡嗣（あきつぐ）は親友の慧（けい）のこのことが好き。しかし、慧には長年片思いしている麻耶という女の子がいた。慧は何度も麻耶に告白し、そのたびに振られている。
そんなある日、聡嗣の部屋慧そっくりな「慧」が現れる。初めは戸惑ったが、慧と同じ姿で聡嗣にすごくなついていた。そんな「慧」との生活が始まり・・・・。



表題作「ゲシュタルト」４話他、短編でした。
君に一番近い場所
星屑の街＋おまけ
シースルー

最初にゲシュタルトについて。
ものすごく良かった！！
こういう「好きな人にそっくりの人が自分の前だけに現れる」という話は以前全く別のところで読んだので「同じパターンかな。」なんて思ったですが、描く方々で全然違いますね！

慧と慧。どちらも慧なのに全然違うんですよ。
「聡嗣のことを慕い、聡嗣にだけなついている慧」と「麻耶が好きで聡嗣の親友の慧」。
この二人の慧に対する聡嗣の反応がすごく自然で、よかったです。
セリフより聡嗣の中での感情の表現が多かったので、彼の変化も楽しめてよかったです。
それに、なぜ慧が好きかしっかりしてて、そういうところにもきゅんと来ました（笑）

あと、慧が好きな相手が女性なのがよかった！
「みんながみんなホモ！」みたいなのがあまり好きじゃないので・・・・

私はこの話好きだったんですが、好みが分かれるかなぁ、と思いました。
でも少したるいなぁとも思いました。

そのほかの短編で「君に一番近い場所」がものすごく良かった！
これが短編じゃなくて長編ならいいのに！って思いました。
「星屑の街」も恋をしてるって感じが伝わってきてよかったです。
「シースルー」は少女漫画みたいで可愛いんですけど、私はあんまり好きじゃなかったです。

全体的に好みが分かれそうな作品が多かったです。
好きなんですけど「すごくよかった！」という感じではなかったので今回は星３つで！
でも、好きな人は絶対に楽しめる作品かと思います。

余った時間に本が読みたくて、以前よりよく読むようになりました。
日本では公共の場でそういうものは読みたくないのですが、誰も周りが日本語わからないとなると好きな本でも読もうか、という気分になりますね。
この本もその勢いで！
「ホスト」と「調教」にと価格にそそられて購入しました。


＊ストーリー
男性向け高級ホストクラブを経営する斉木は、毎晩デリヘルを部屋に呼んでいた。
今晩も寝られずにデリヘルを呼ぶと「新入りしかいない」と言われた。抱くつもりなどなかったので「それでいい」と告げると、利久という少年が家に訪れる。
利久を気に入った斉木は彼をホストクラブで働かせることにする。利久が枕営業できるよう調教をしながらひとつ屋根の下で過ごすことになって・・・



「淫らに調教」ってタイトルがついてるので「とにかくエッチなのか！」と期待して購入したんですが、特別そういうことはありませんでした。
っていうか、調教でもなかったんですよね。どっちかっていうと「拡張」ってかんじで・・・
その辺ガッカリしました。
どっちかっていうと甘い感じでしたね。エッチなことに期待をしなければ甘さを楽しめた気がします。
それに、「ホスト」っていうよりは「風俗」っていう感じでしたね。それならそれでいいんですけど、風俗らしく、他人に抱かれるっていうシーンを挟んでもらえればもっと二人を応援できたかもしれません。

物語は無駄なくポンポンと進んでいきます。
無駄はないですけど、詰め込みすぎって思うときもありました。もっとページ数増やしてもいいんじゃないかと思ったり・・・・。でも、これ以上増やすと逆にたるんじゃうのかなぁ・・・。

攻めらしい攻め　と　受けらしい受け。
斉木も利久もキャラクター的にはよく言えば王道。悪く言えば、使い古されてる。
丁寧に登場人物の容姿が描写されてるので作者の柴田ひなこさんはきっちりキャラクターを作ったんだと思います。だけど、ありきたりだし、「あーこういうかんじね」って続き想像できてしまうんですよね。
そういうのが残念でした。
キャラクターが人間として完璧すぎるんです。もっと人間らしさがほしいです。

使い古されたマテリアルであっても、それを調理するストーリーがすばらしいならいいんですが、それもありきたり。
チープだなぁ・・・。
いや３００円で購入したんでそりゃあチープなんですけど。

なんて言うか普通な一冊でした。
気分転換に読むのにちょうどいい本です。